おはようございます。
随分と前のことです、幸田露伴のひ孫さんの青木奈緒さんがNHKの10分程度の番組のなかで「記憶の畑を耕す」ということについて触れていました。記憶の畑を耕すとは実に文学的な表現ではあるのですが、記憶というものも定期的に掘り起こしてやらないと見る間に荒れ果てるのだそうです。認知症の方は今さっきのことをすっかり忘れてしまい、昔のことはよく覚えているとは言われますが、では昔のことも本当によく覚えているかと言いますと、やはり思い出すことを定期的にしないと忘れ去られてしまうのです。兄妹の中では僕が一番福井を離れている時間が長かったせいか、小さい頃の家であったことは妹のほうがよく覚えていたりします。そんな会話は兄妹間でしていませんが、もしかしたら妹たちは定期的に「こんなことがあった、あんなことがあった」と親と話していたのかも知れません。つまり記憶の畑を定期的に掘り返していたのです。コロナ禍でご法事もすっかり身内だけで勤めることが増えました。ご法事はお経さんを戴いたり、ご法話聞くことは大切なことですが、亡くなった方のこと、昔のことを「あーだった、こーだった」と話すこともとても大事なことだと思っています。同じ家族の中でも知っていること知らないことに違いがありますし、案外新しい発見もあったりします。みんな揃って記憶の畑を耕すのはご法事は、またとないチャンスです。みんなで記憶の畑を耕して、話に花を咲かせましょう。
それでは、今日も手を合わせることから1日を始めましょう。