今日のひとこと

水害

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おはようございます。

福井も以前水害に見舞われました。平成16年(2004年)のことでした。僕はまだ東京で仕事をしており、ふとどき者の僕は上司から、お前福井出身だったよな?大丈夫なのか?と訊かれて「何がですか?」というやり取りから福井の惨状を知ったのです。今から思うと会社の上司もありがたい方でした。兎に角大変なら手伝いに帰ってこいと言われ、急遽早い夏休み休暇という感じで一週間返してくれました。福井駅に降り立った頃には既に水は引いていました。水を使わなくても作れるトマトパスタの作り方を習得したばかりの僕は、リュックサックに物資を詰め込めるだけ詰め込んで帰路につきました。福井駅から帰る道は土埃が舞う赤い色した道に変わり果てています。家の様子はどうだったでしょう。今ではもうすっかり忘れてしまいました。ただ、近くのお寺さん仲間や、母親の里のおじちゃん、そして北陸高校や仁愛女子高校のテニス部の子達が手伝いに来てくれたのはとても有り難かったのは覚えています。どこから流れてきたんだろうというような真っ黒な泥が掬っても掬ってもなくなりません。来る日もくる日も泥すくいをしました。その頃はまだまだ元気だった祖母は、その時の様子を短歌にして投稿し、度々採用してもらっていた朝日歌壇に取り上げてもらいました。水害を知らない人は、床下浸水なら良かったねと思われるかもしれません。お寺は建物が広く、床上浸水した場所もあれば本堂を初め床下浸水で済んだ場所もありました。でも床下浸水も大変なのです。流れてきた泥はすくい出さなければならないので、畳をあげて、できたら床をめくり、そして泥をすくいます。行政から配られた石灰も撒きました。ようやく落ち着きいてきたのを見届けて、東京に戻りました。当然ですが、東京に帰れば、この一週間経験した泥すくいは何だったんだろうというような日常が戻ってきました。指先の爪の間に残る泥の臭いだけが、しばらく故郷の記憶をとどめていました。この度各地での水害のニュースに触れると、17年前のことが思い起こされ、さぞかし辛いでしょうか我が事のように思います。亡くなられたかにはお悔やみ申し上げます。現在、真っ只中におられる方にもお見舞い申し上げます。

それでは、今日も手を合わせることから1日を始めましょう。

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