おはようございます。
梅雨が明けてから朝のお勤めの時間にも蝉の声が聞こえるようになりました。福井はアブラゼミが多く、時期によってカナカナと鳴くヒグラシや、ツクツクボウシがいる程度です。小さい頃によく捕まえた昆虫の代表格がセミでした。買ってもらったカゴいっぱいにセミを獲っては詰め込み、挙げ句の果てにお互いが窮屈に羽ばたくものですから羽がちぎれかけてるなんてこともママありました。夜の境内、車庫の柱で脱皮する蝉を親が見つけて観察したこともありました。子供の頃に命の儚さを知ったのはセミを通してでした。夏には道端に仰向けになって死んでいるセミをよく見かけました。何年も地中で過ごし地上に出てきて飛び回るのは一週間から十日間でしょうか。中国の荘子の言葉に「蟪蛄春秋を知らず」という言葉があります。蟪蛄とはセミのことです。命の短いセミは生まれる前の季節「春」を知らなければ、死んだ後に訪れる「秋」も知らないというのです。この言葉は「伊虫(いちゅう)あに朱陽(しゅよう)の節を知らんや」と続きます。この虫(つまりセミ)は、自分が生きている季節が夏ということも知らないという意味です。人間は四季を知っていますから、夏が夏だとわかりますが、夏の一時期だけ生きているセミは自分の生きている季節が夏ということもわからないということでしょう。これはセミに対して人間が思うことですが、生まれる前のことも死んだあとのことも知らない人間は、生きているイマが一体何なのかわかってないかも知れませんね。
それでは、今日も手を合わせることから1日を始めましょう。