おはようございます。
祖母が亡くなって今日が四十九日、満中陰です。以前弔辞について触れましたが、本日は弔辞を紹介いたします。
いま謹んでご尊前に坐しながら、ご親族の方々を含め、当寺門信徒一同、この度の前々坊守様の御往生に対し、申し上ぐる言葉も在りません。
深く想いを返しますと
『眞證院釋尼智得法尼』前々坊守様は、滋賀能登川に所在する本願寺由緒寺院本行寺に於いて大正五年五月ご誕生あそばされ、昭和十二年十一月、不思議のご縁あってこの「木田精舎長慶寺」にご入嫁されました。
そして厳しい戦乱の時代、また敗戦に依る秩序乱雑の世相、加えてあの突然生じた福井大地震を経験されました。幸いにこの二大事は当長慶寺に取りましては、無難の形で済みましたが、当時被災した我々や一般の人々に対して、その都度賜った数々の「慰めのお姿」や「癒しのお言葉」は、我々生涯忘れる事ば出来ません。そしてその後、漸く訪れた平穏の中でも、常に此の寺を護り続けて下さいました。
然し前々住様ご往生の後、生涯の頼みとして居られた前住職良勝様のご逝去も在り、辛い御一代でもあった事であります。依って今、我々として申し上げる言葉をただ一言だけ撰ぶと致しましたら、
「ご苦労様で御座いました。有難う御座います」に尽きる想いで一杯でありま
す。
経典に「我行精進、忍終不悔===我れ精進を行いて忍びて遂に悔やむ事無し」と言う文言が御座いますが、その通り貴女様は本当に温かい御人柄でありました。優しい方でありました。そして広いおこころを何時もお見せ下さいました。
他を決して批判せず、そのまま受け取られ、また抜群の記憶力を用いて往古の経験や心情などを短歌雑記などでお示しになり、美しい過去を我々にゆったりとお示し戴いた事などを、此の席で有難く懐かしく想い出させて戴いています。
私達は戴いたこのご温情を忘れません。そして前々坊守様がお歩きになった道を、我々としても今後ずっーと辿らせて戴きます。
最後にもう一度、参加者を代表して申し上げます。
「有難う御座いました。ご苦労様で御座いました」
令和三年八月三日
*以上
今日も手を合わせることから1日を始めましょう。